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講演会 『21世紀、まちは、企業は、住民は生き残れるか』
地域の特性を生かした産業の創造に向けて広域行政・合併から考える
日時: 2001年6月29日(金)午後6時30分〜
会場: 遠野市民センター講義室
講師: 岩手県立大学総合政策学部総合政策学科 天野 巡一教授
主催: 社団法人遠野青年会議所/岩手県商工会連合会東部広域指導センター
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角田理事長による挨拶
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天野巡一教授による講義
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1、 社会システムが変わった・・・分権の意味
(1) 地方自治法の改正
(2) 分権社会の到来
@ 自治体の政策主体性
A 自己責任・自己決定
B 機関委任事務の廃止
C 分権の概要
*国との事務の再編 *自治事務 *法定受託事務
*公正・透明の原則
D 権限委譲の推進
*参考
先生は詳しく述べませんでしたが、ここをおさえておかないと話の根本が見えずらいので私の知識の範囲内(もちろん参考書を見ながらですが)で説明します。
地方自治法の改正について
平成12年4月1日から施行された「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」、いわゆる「地方分権一括法」により地方自治法の一部改正(地方公共団体に対する国の包括的指揮監督権限等、機関委任事務制度に係る根幹的な制度を定めている関連規定の削除など475の法律を一括して改正)が行われ、そのなかで機関委任事務制度が廃止されたことに伴い、新たな事務区分として、地方公共団体の処理する事務を「自治事務」と「法定受託事務」とに再編することとされた。
・ 機関委任事務制度とは都道府県知事や市町村長を国の機関と構成して国の事務を処理させる仕組み。561本あったもののうち、398本が自治事務に275本が法定受託事務にふりわけられた。国は通達や個別指導などで、実施方法に至るようなことまで細かく指示していた。
・ 自治事務とは地方公共団体が処理する事務のうち法定受託事務以外のもの。これまで地方自治体本来の仕事とされてきた、公共事務、団体委任事務、行政事務の3つと機関委任事務の398本が自治事務に移行された。自治体の仕事量の約6割を占める。例:都市計画の決定、飲食店営業の許可、病院・薬局の開設許可など。
・ 法定受託事務とは国が本来果たすべき役割に係る事務であって、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律、又はこれに基づく政令に特に定めるもの。国の指揮、監督権はなくなったが、国から都道府県や市町村に、あるいは都道府県から市町村に対する関与が地方自治法に新たに盛り込まれており、実態的には、これまでの機関委任事務とほとんど変わらないといえる。法律や政令によって、国が都道府県や市町村に委託するものを第1号法定受託事務、都道府県が市町村に委託するものを第2号法定受託事務という。例:第1号は国政選挙、パスポート発行、国道の管理など。第2号は県民税徴収事務など。
・ 土地利用、まちづくり、福祉、教育といった住民に身近な分野での機関委任事務が自治事務化されたことにより、住民の要望に行政が応えやすくなったことはプラスであるが、団体委任事務などには個別法の規定に基づく数多くの国の関与があり、地方自治体の自主的な政策決定の範囲が狭められている。
逆に言えば、今までは政策遂行能力がなくても、国による横並びの手取り足取りの指導によって、どの自治体に住んでいてもほぼ同じ水準の行政サービスを受けることができた、と言える。
・施策に必要不可欠な財源の委譲や国の関与の縮小等、更なる権限の委譲の推進が必要である。同時に自治体の政策遂行能力の問題など、まだまだ越えなければならないハードルは高い。
・ 「住民に身近な行政は住民に身近な存在である地方自治体において処理する」という地方自治の基本的観念から地方自治体が自らの判断と責任で法律を解釈し、条例を作って、自主・自立的に活動できる仕組みはとりあえず整った。条例制定権も拡大し、様々な施策で独自性を打ち出すことも可能になった現在、それだけ地方自治体の責任は重くなった。地方議会の役割も格段に増し、住民の行政への関心も高まってくる。住民の信頼にどう応えるのか、地方自治体はこれまで以上に重い課題を背負ったといえる。
長くなってしまいましたが、おおまかに法改正のポイントを説明しました。漢字が多くて読むのが嫌になってきそうですが、大事なところですのでご勘弁。時限立法(平成17年3月31日まで)の「合併推進特例法」もありますが省略。
では、先生のお話へ。
教授 住民自治が日本では制度としてはない。あるのは団体自治である。
*参考
「住民自治」は地方の政治や行政は、その地域に住んでいる住民が、自分たち自身の意思と責任で処理すべきである、という考え方。民主主義の学校といわれる地方自治のルーツで、積極的に住民が政治や行政に参加していく住民参加の民主主義の原理にのっとっている。イギリスやアメリカの地方自治はこの考え方である。
「団体自治」は1つの国の中に、国とは別個の、独立した都道府県などの地域団体をつくり、その地域団体については国の口出しはできるだけ少なくして、その地域の政治や行政はその地域団体に処理させる、という考え方。中央政府の持つ国家権力に対する地方分権の原理にのっとっている。地方自治を制度的にとらえたもので、ドイツやフランス、戦前(今も?)の日本の地方自治はこの考え方である。
???住民自治といっても、住民が一人ひとりばらばらに自分自身の意思と責任で処理していくのではなく、1つの地域団体をつくりその団体として活動するので、かたちは当然団体自治のかたちとなる。また、団体自治といっても、住民の直接、または間接の参加があるので住民自治のかたちと非常に似てくる。
地方自治の大きな2本の柱である「住民自治」と「団体自治」はそれぞれ独立したものではなく、この2つの考え方を兼ね備えていなければ完全な地方自治とはいえない。
教授 今までは中央集権による統治だった。これからは自治の時代である。全国画一的な施策による官僚支配から、地域によって多様な施策が生み出される自治の時代へ移り変わっていく。
そして、なにより大事なのは住民への情報開示である。施策の意味や効果を住民に明確にする説明責任がこれからは求められていく。そうなれば住民も多くの情報をもち、行政に参画しやすくなって本当の住民参加・住民自治が行われる。
1の「社会システムが変わった」についてはこんなもんでしょうか?ちょっと記憶があいまいなところが多くてまいってます。違うところがあったら直して下さい。まあ、改正のポイントがわかれば十分では?
2、 見直しを迫られる自治体政策領域
(1) 公共課題の担い手
*厳しい自治体財政・・・今までが異常、これからが普通の財政
教授 国と地方をあわせた長期債務残高が650兆にも達する今、地方交付税交付金や様々な補助金を地方に配分していた国自体が、財政破綻状態に陥っている。国はもちろんのこと、地方にも今までのようにお金が入ってくることは考えられない。
参考サイト:http://members.tripod.co.jp/Ichimuan/
* お金を使う公共事業から制度・政策の開発
教授 これまでの財政規模が維持できない以上、同じような政策をつづけていたのではいけない。PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ・・・公共部門が実施してきた道路や庁舎などの社会資本整備・運営に民間企業の資金や経営ノウハウを活用して効率的にすすめる政策手法。民間資本による社会資本整備などと略されている。)の活用など、少ない投資で大きな効果を挙げるような政策が必要。
また、少子・高齢化社会の到来は、確実に減っていく人口を自治体同士がうばいあうことを意味する。生まれない子供よりは、これから年金という財産をもつ団塊の世代を受け入れる政策が必要であろう。
* 自治体にも競争相手が登場
教授 自治体は今まで仕事を独占してきた。しかし、民間でできるものは民間にやらせよう、という動きが本格化してきた。住民票の請求なども郵便局や他の自治体でもできるようになる。住民サービスの向上につながる他、非効率的なお役所仕事もへらせる。イギリスなど諸外国では学校や有料橋・道路、刑務所、病院、鉄道等にPFI方式により大きな効果が報告されている。
(2) 広がる市町村の役割
*分権時代では市町村が中心 *市町村の政策主体性の確立
1の地方自治法の改正で述べたことと重なると思いますので省略。細か
い話は覚えていないです。ごめんなさい。
3、 広域行政とは
(1) 事務の共同処理
教授 現在の住民生活は交通網の整備などにより広範囲にわたって経済・生活圏を構成している。ひとつの自治体では対応しにくくなってきている行政課題などについて、いくつかの自治体で一部事務組合をつくり共同で事務処理をすすめている。遠野では宮守と消防とごみ処理を共同で行っている。
(2) 市町村の合併
教授 一部事務組合は責任の所在があいまいで本当の意味での広域行政には適さない。広域連合(現在のEUの姿が国と国との広域連合である)という手段もあるが究極はやはり市町村合併であろう。
(3) 分権の受け皿としての市町村
*自己決定・自己責任 *集権から分権、統治から自治
*住民主導・住民参加のまちづくり
教授 現在の市町村の政策遂行能力では多様化する行政ニーズに応えられなくなってきている。より高い専門性や政策立案能力が求められ、これまでの共同体というかたちの自治体には限界がきている。
共同体では首長は人柄や、そのエリアにおいてだけ評価された人(対外的な評価よりも体内的評価が高い人)が選ばれる。経済が右肩上がりの時代ではそれでも良かったが、これからは生き残れない。
住民への情報開示・説明責任を実行して、生き残るために機能体としての自治体へ変換しなければならない。機能体の例としては軍隊がある。機能体においてトップは能力で選ばれる。もはや中央集権の名のもとに上級官庁の指導を仰いで日々の業務をこなすような自治体は成り立たない。
4、 市町村再編の動き・・・効率から個性へ
(1) 広域・連携への取り組み
* 法律・国の指示による取り組みから自主的な取り組みへ
* 個性のあるまちづくり
教授 一層の分権の推進、更には標準税率の撤廃が予想され、住民税率の自由化時代がくれば住民の移動がおこってくる。そのときに生き残れる自治体であるかどうかは、住民の負担に応えられるだけの施策を展開できているかどうかであろう。
横並び・画一的な自治体運営から脱却して、個性ある魅力溢れるまちづくり、先に述べた退職した高齢者を呼び込めるようなまち、住民への情報の公開で情報の共有のなかから、行政への住民参加が図られているようなまちであることが大事であろう。
(2) 事務の共同処理
(3) 市町村の合併
(4) 広域・連携の必要性
* 分権社会により市町村のバラツキがでる
教授 魅力ある施策を展開している自治体に人が集まり、自治体同士のなかで優勝劣敗がはっきりしてくる。そうすると自治体を維持できなくなるところがでてきて、市町村合併は必然のものとなる。現在は、合併のメリット・デメリットをよく見極めてうんぬん・・・という議論をよくきくが、合併にもとよりメリットなど存在しない。合併とは、自治体がまさに生き残りを賭けて行うものである。コミュニティーの喪失とか姿の見えない自治体等がデメリットとして言われているが、それらは町内会的考え方であり、共同体の論理である。
合併においては金融機関の再編におけるブリッジバンクのような役割を果たす自治体が必要であり、遠野は十分その資格があると思う。合併の相手先としては、言語、食文化、産業構造、気性(象?)、地形等を考慮すべき。
* 自治体運営と財政
教授 財政をみるときに決算情報の財政力指数を重視すべきである。自由に使えるお金がどの程度あるのかが大事である。合併した時の財政効率がよく言われるが、当然支出も多くなるわけであり即効的な経費節減効果がでてくるかは疑問である。要は歳入と歳出のバランスが大事なのであって、そこを重視すべきである。
* 職員の数
言及なし。
* 施設の有効利用
教授 同じような機能を持つ施設が、自治体の数だけあるのは不経済。分担できるものはして、維持管理にかかる経費の節減をめざすべき。PFIの活用も当然考えなくてはならない。
以上、かなり長くなってしまいした。順番どおり話さなかったので重複する部分がかなりあって、わかりにくいかもしれませんが記憶の範囲内でまとめてみました。でも、自分で大事だと思ったところしかメモしていなかったこともあり、書き落とした部分がかなりあるのではないかと思います。できれば録画等されているものをもう一回みて、添削していただければ幸いです。
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