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2月例会「遠野物語とは何か」
豊田純一郎
 2月21日、平澤屋さんにおいて2月例会が開催されました。遠野といえば遠野物語が有名です。しかし、遠野に住んでいながら遠野物語を読んだことがないという人や、読んではみたが最後までは読んでないという方は結構います。そこで、遠野物語研究所の高柳俊郎所長、ボランティアで語り部をされている海野ノリ子さんをお呼びし、遠野物語の魅力について考えてみました。

 まずは海野さんに遠野の昔話を語っていただきました。遠野物語にも載っているお話や間抜けな男の笑い話など、昔から語り継がれてきたこれらの昔話は今聞いても色あせることのなく、とても面白いものでした。続いて高柳所長に遠野物語の成立過程、遠野の地と物語の関連性、その話の起源などについて説明していただきました。遠野物語とは、昔から遠野で語り継がれた話を聞いて育ち、かつ自身も語り部としての素質を持っていた佐々木喜善と、優れた文章力を持っていた柳田国男が出合った事で生まれた作品であるということでした。

 その後、高柳所長、海野さんに様々な疑問に対してお答え頂き、遠野物語に対する理解を深めました。遠野物語は文学作品としても優れていますが、市井の人々の生活の記録としても価値があるそうです。それまでに残されてきた歴史とは支配者側からのものであり、普通に生活する人の普通の生活の記録というのはほとんど存在していませんでした。遠野物語という作品からは当時の遠野の生活の様子を垣間見ることができます。これがいわゆる「民俗学」の走りとなったのだそうです。

 つまり、遠野物語は文学として、そして民俗学の資料としての二つの素晴らしい価値を持っているということです。こうしたお話を聞いた後でもう一度遠野物語を読んでみると、今までと違った印象を受けると思います。遠野物語がなぜに多くの人々の心をひきつけるのか何となくわかりましたか?
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